心臓の刺激伝導系

動脈は、心臓が送り出す血液を24時間365日働き続けています。睡眠中も、笑っている時も、走っている時も、常に働いています。

心臓の拍動は成人で1分間に約70回。1日で10万回以上、1年で約3650万回。一生(80年)では約29億回にも達します。拍動1回で約5リットル、1日では7000リットル以上の血液を送り、動脈はその圧力に耐えて血液を運んでいます。

心臓が拍動するのは、刺激伝導系によって電気信号が発せられ、心筋が収縮するためです。心筋は脳からの神経支配を受けずに自動的に収縮します。刺激伝導系には、右心房にある洞房結節というところがあって、 一定時間ごとに電気信号を送っています。洞房結節で発生した電気信号は、心房の筋肉、房室結節へと伝わり、ヒス束、ヒス束の左右脚束、プルキンエ線維を経て心室に伝わり、次々に心臓の筋肉を収縮させます。こうした一連の流れ(刺激伝道系)によって心臓は的確な拍動を打ち続けます。

この心臓の拍動のペースが乱れる病気が不整脈です。不整脈には、頻脈性不整脈、徐脈性不整脈、期外収縮などがあります。

この仕組みにより、動脈は一生を通じて血液を送り続けます。