漢方薬に用いられるミミズ

皆さんは、ミミズが漢方薬の原料となるのを知っていますか?

実は病気の治療にミミズを用いられた歴史は古く、数千年の間に中国や東アジアの特定地域に広がってきました。

漢方薬の古典書には白頸蚯蚓(ハクケイキュウイン)」や「地竜(ジリュウ)」などの名前で掲載されています。中国薬学書の集大成とも呼ぶべき『本草綱目』を著しました李時珍は、ミミズが歩行する際は引いた後に伸び、その盛り上げた土は丘の様に見えることから、蚯蚓の名を得たと言っています。また地竜はその名前が示す通りで、地面にいる竜に見立てられたようです。

「ミミズと漢方薬」のコーナーでは、ミミズが漢方薬として、どのような病気の治療に用いられてきたか、またミミズを併用するとより相乗効果を示す漢方薬などについても、ご紹介します。

参考文献

1)難波恒夫.和漢薬百科図鑑[Ⅱ]P255-257.保育社